輸入車なのにコンパクトカー価格のDセグメントセダン&クーペ
緩やかな弧を描くルーフラインと流麗なスタイルを持つ4ドアセダンと2ドアクーペのキャバリエは、1996年に日本市場でデビュー。テレビCMに所ジョージが登場し、「キャバリエは大人のスニーカーといわれている」や「よーく走るということはスカッとします」というセリフが耳に残る。
スカッとする走りを実現するエンジンは、150馬力を発生させる2.4リッター 直列4気筒 DOHCで、4速ATに前輪駆動が組み合わされた。
驚くのは輸入車のバッジエンジニアリングモデルでありながら、4ドアセダンが156万円~、2ドアクーペが149万9000円~という、2.4リッターエンジン搭載のDセグメント輸入車とは思えない低価格で販売されていたことだ。
トヨタが力を尽くすも“国産車”になり切れず販売は低迷
トヨタ キャバリエは、トヨタ製ではなくあくまでアメリカGM社製であり、同価格帯の国産車と比較するとパッとせず、いわゆる“アメ車”らしい趣味性も薄かった。
そのため、ウインカーレバーの入れ替えを行い完全な右ハンドルにするなど、トヨタが日本向けに仕立て直し、異例ともいえる低価格戦略で挑むたものの販売台数は低迷。予定よりも1年前倒しとなる2000年に輸入が中止され、1世代4年間の歴史に幕を下ろした。
スペックや価格
■4ドアセダン 全長×全幅×全高:4,595mm×1,735mm×1,395mm
■2ドアクーペ 全長×全幅×全高:4,695mm×1,740mm×1,355mm
■エンジン:2.4リッター 直列4気筒 DOHC(150馬力/22.1kgm)
■トランスミッション:4速AT
■駆動方式:FF
■輸入期間:1996年~2000年
■価格
・4ドアセダン:149万9000円~179万9000円(1999年モデル)
・2ドアクーペ:156万円~167万円(1999年モデル)
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