現代の核情勢 パネルで 10日まで 県庁で特別企画展

核兵器がもたらす人類への影響などを伝える特別企画展=県庁1階ロビー

 現代の核情勢などを紹介し「核兵器なき世界への連帯」を訴える被爆75年特別企画展が3日、長崎市尾上町の県庁1階ロビーで始まった。計20枚のパネルを展示している。10日まで。
 県などの行政や長崎大、非政府組織(NGO)などでつくる「核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会」が主催。パネルは縦横120センチの正方形で、核兵器がもたらす人類への影響をはじめ核廃絶を訴える世界の女性活動家、早期発効が求められる「核兵器禁止条約」などを紹介している。
 2歳の息子と共に会場を訪れた同市田上4丁目の主婦で被爆3世の猪口麗子さん(34)は「被爆者の高齢化が進んでいる。子どもたちに核兵器の恐ろしさを伝えていかないといけない」と話した。
 朝長万左男実行委員長(77)は「世界の大国が核兵器に依存している。この現状を打破するために、展示を見た方々に『自分たちに何ができるか』を考えてほしい」と呼び掛けた。
 パネルは、NGOなどが軍縮教育などを目的に製作。これまで延べ世界21カ国・93都市を巡回している。パネル展は長崎では2018年以来4回目の開催となった。

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