ハワイの高校生と9月オンライン交流 長崎の4生徒 原爆資料館で学び深める

原爆の悲惨さを物語る展示物に見入る高校生=長崎原爆資料館

 若者が原爆の悲惨さや平和の尊さを学び、発信する本年度の「青少年平和交流事業」(長崎市主催)が12日、始まった。8月中に計5回の学習会を重ね、9月13日にハワイの高校生とオンラインで交流する。
 事業は市の委託を受けた長崎平和推進協会が運営。今年予定していたハワイ派遣は新型コロナウイルスの影響で中止となったため、代替行事を企画した。
 純心女子高3年の永田真緒さん(17)、活水高3年の山口雪乃さん(17)、同3年の安元和愛さん(17)、同2年の田川美桜さん(16)の4人が参加。初日は長崎原爆資料館で、熱線で溶けた瓦やガラス、原爆投下翌日の長崎の光景を記録した写真などの展示を見学し、被爆者の被爆体験講話に耳を傾けた。
 今後は被爆遺構巡りや世界の核兵器の現状に関する講話などを通して学びを深める。永田さんは「海外の人に伝える前に、自分の国で起きたことをしっかりと知ることの大切さを改めて感じた」と語った。
 9月の交流会では、原爆に関する紙芝居を英語で披露。長崎原爆の実像に迫った著書「ナガサキ」の著者、スーザン・サザード氏の講演を聴き、ハワイの高校生と意見交換する。

© 株式会社長崎新聞社