諫早・轟峡遊歩道崩落 第三者検証機関 9月設置へ

 諫早市の宮本明雄市長は28日、母子2人が死亡し、1人が重傷を負った先月25日の同市高来町の轟(とどろき)峡遊歩道崩落に関して、第三者による検証機関「轟峡法面(のりめん)崩壊等再発防止検討委員会」を9月中に設置する方針を明らかにした。年内に検討結果の提言を受け、今後の安全対策と施設管理の在り方を検討する。
 検討委は地盤や地質が専門の長崎大大学院教授や国、県などの有識者5人で構成。崩落現場周辺の測量、地盤のボーリング調査を踏まえ、再発防止策に向けた技術的な助言を行う。市は28日に発表した本年度一般会計補正予算案に調査関連費2500万円を計上。先行調査費300万円を含め、総額は2800万円。
 宮本市長は会見で「大変痛ましく悲しい出来事。亡くなった2人の冥福と負傷者の回復を祈る。市民に心配をかけた」と陳謝。
 「豪雨後、点検したが、危険を予知できなかったのは残念。遊歩道として適切だったか、検証し、再発防止策を図りたい」と説明。閉鎖中の轟峡一帯について「閉鎖する考えはない。危険という検討結果なら一定の決断をせざるを得ないが、そうしたくない」とし、観光活用を継続する考えを示した。

 


© 株式会社長崎新聞社