五島市長選 野口氏3選 中西氏を大差で破る

3選を果たし花束を受け取って笑顔を見せる野口氏=30日午後9時32分、五島市三尾野1丁目の選挙事務所

 任期満了に伴う五島市長選は30日、投開票が行われ、無所属現職の野口市太郎氏(64)=自民、公明推薦=が、無所属新人の中西大輔氏(31)=立民推薦=を1万票余りの差で破り、3選を果たした。
 野口氏は選挙戦で、昨年に市内への転入者が転出を上回る「社会増」を達成し人口減に歯止めをかけたことや、観光客数が2年連続で過去最多を記録したことなど、2期8年の実績を強調。県職員時代を含め、長く行財政に携わった経験もアピールし、新型コロナウイルス禍で疲弊した島内経済や暮らしの復活を掲げ、有権者の支持を集めた。
 千葉県出身の中西氏は地道な街頭演説や地域回りを通じ、大型公共事業を中止して新型コロナ対策や医療・福祉の充実に財源を振り向けるとして市政刷新を訴えたが、及ばなかった。
 当日有権者数は3万1428人(男1万4709、女1万6719)。投票率は59.34%で、選挙戦となった前回(2012年)の61.90%を2.56ポイント下回り、過去最低を更新した。

◎五島市長選(選管最終)
当 14,429 野口(のぐち) 市太郎(いちたろう) 64 無現
   3,991 中西(なかにし)  大輔(だいすけ) 31 無新

【野口氏の略歴】県離島振興協議会会長、全国離島振興協議会副会長[元]県水産部長、五島地方局長、人事課長▽長崎大卒③
([元]以下は過去職、丸数字は当選回数)

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