MotoGP第7戦:クアルタラロがトップタイム。初日総合はトップ3をヤマハ勢が占める

 MotoGP第7戦サンマリノGPの初日セッションがイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)が初日総合トップタイムをマーク。2番手にマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、3番手にフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)がつけてトップ3をヤマハ勢が占めた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は12番手で初日を終えている。

 今大会もマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は欠場となり、代役としてステファン・ブラドルがエントリー。一方、第4戦チェコGPのフリー走行1回目での転倒により右足を骨折して手術を受け、第6戦まで欠場が続いていたフランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)が復帰。カル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)は先週末に右腕腕上がりの手術を受けたが、メディカルチェックをパスし、サンマリノGPに参戦する。

 また、第2戦から第6戦まで無観客で行われていたMotoGPは、このサンマリノGPでは各日1万人に制限しての観客が受け入れられ、MotoGPクラスとしては2020年シーズンで初めてファンの前でレースウイークを迎えた。

 フリー走行1回目は気温27度、路面状況24度のドライコンディションでスタート。序盤にトップに立っていたのはポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)だったが、セッション開始10分過ぎにマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がトップタイムをマーク。セッション中盤にはそのビニャーレスのタイムをファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)が上回った。

 残り時間5分を切ると、クアルタラロは自身のトップタイムをさらに更新。しかしビニャーレスが再びトップに浮上する。さらに3番手にはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がつける。

 ビニャーレスとクアルタラロは最後のアタックでもさらにタイムを更新。ビニャーレスは1分32秒198を記録して、トップでこのセッションを終えた。クアルタラロは最後のタイム更新でビニャーレスに及ばなかったものの、0.55秒差の2番手。3番手はエスパルガロ兄がキープした。

 4番手はヨハン・ザルコ(エスポンソラーマ・レーシング)。さらに5番手にブラッドリー・スミス(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がつけ、アプリリアのふたりがトップ5に入っている。

 ホンダ勢としてはクラッチローの8番手が最上位で、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は10番手。中上はセッションを通じて上位に浮上できずに終わった。

■FP2:クアルタラロがトップタイムをマーク

 フリー走行2回目は気温29度とあまり変わらないものの、路面温度が43度にまで上昇。序盤にジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)がトップに立つも、クアルタラロが中盤にトップタイムをマークする。

 セッション開始から20分を経過するころには、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、さらにビニャーレスがタイムを更新してトップが入れ替わる。残り時間10分を迎えて、トップはビニャーレス。2番手にはリンス、3番手にクアルタラロがつける状況。

 残り時間3分、ここまで上位に浮上できずにいたブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)がトップタイムをマーク。ビンダーはこのセッション序盤に6コーナーでテントを喫していたが、その後再び走行を開始していた。

 しかしそのビンダーのタイムを、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)などが続々と更新。最終的にはクアルタラロが1分32秒189を記録し、このタイムがフリー走行2回目のトップタイムとなった。

 2番手にはモルビデリが続き、ペトロナス・ヤマハSRTがワン・ツー。3番手にエスパルガロ弟、4番手にイケル・レクオーナ(レッドブルKTMテック3)とKTM勢がつけ、5番手には地元サーキットでのグランプリとなるバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が続いた。中上は12番手でフリー走行2回目を終えている。

 初日総合としてもクアルタラロがトップ。ビニャーレスはフリー走行2回目に1回目セッションのタイムを更新しなかったため、午前中のタイムで総合2番手。3番手にモルビデリと、トップ3をヤマハ勢が占めた。4番手がエスパルガロ弟、5番手がレクオーナのKTM勢ふたり。中上は12番手で、これがホンダ勢最上位となっている。

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