妊婦にタクシー利用券 平塚市、コロナ対策で

平塚市役所

 新型コロナウイルスが感染拡大する中、妊婦に安心して通院や外出をしてもらおうと、神奈川県平塚市は妊婦を対象に1万円分のタクシー券の配布を開始した。新生児を対象に一律10万円を支払う独自の特別給付金も申請を受け付けている。

 タクシー券は4月1日から12月末までに母子健康手帳の交付を受けた人を対象に500円分を20枚発行。市内に営業所があるタクシー会社全7社のほか、一部の個人タクシーでも利用できる。1300人分の発行を想定。利用期間は来年3月31日までで8月下旬から窓口での交付を始めた。それ以前に母子手帳を交付された人には申請書が郵送される。

 特別給付金は国の定額給付金の対象外となる4月28日以降に生まれた新生児が対象で約1750人への給付を見込む。市によると、市外から転入してきた新生児も対象とし、申請は来年5月10日まで。住民基本台帳を基に保護者宛てに申請書を順次、郵送するという。

 市は子育て世代への支援策としてタクシー券と給付金で計約2億円を2020年度一般会計補正予算に計上。落合克宏市長は「コロナ禍の状況でも平塚で安心して産んでもらい、これからの平塚を担ってもらうために必要」と説明している。

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