デビュー13年超のGT-R! 一体新型GT-Rは実現するのか?

日産 GT-R NISMO76896

かつての名車は全て10年以上前の古株だらけ……

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来年にも発売される見込みの新型フェアレディZだが、現行モデルは1993年生まれの筆者が中学3年生であった2008年のこと。一方のGT-Rというと、フェアレディZよりもさらに1年早い2007年デビューと今年で13年を迎えるご長寿カーだ。

衝突被害軽減ブレーキはもちろん、ACCなどの先進装備が充実

どちらも今や当たり前になりつつある衝突被害軽減ブレーキなどの先進技術は皆無で、販売面でも苦戦を強いられている。直接的なライバルではないものの、昨年デビューしたスープラはもちろん搭載済みのため、先進安全装備や設計が古いなどの理由から販売面的にもかなり苦戦を強いられているのだ。

ゴタゴタで新型の開発は頓挫のウワサも

なぜこれまでモデルチェンジをしてこなかったのか? といえば理由は大きく2つある。

ひとつはバブル期などかつてのようにスポーツカーが売れない冬の時代であるということ。ガソリンの高騰により、低燃費車が人気を集める時代が到来してしまったこと。日産でいえばリーフやノートe-POWERに代表されるように電動化を一挙に推し進め、エコを全面に押し出した次世代カーの開発に予算の大半を使ったためだ。

1億円のGT-R「Nissan GT-R50 by Italdesign」や50周年を記念した特別仕様車は数多く出してきたが……

一部情報筋によれば、この13年の間に新型GT-Rの開発をしていたとのウワサもあるが、もっとも大きな理由は日産社内のゴタゴタだ。ご存知の通りカルロス・ゴーン元社長の逮捕、さらに後任の西川社長の辞任などなど。その問題がなかったら、今頃R36 GT-Rが街中を走っていたかもしれないのだ。

2014年モデルから水野和敏氏からバトンを引き継いだ田村宏志氏は、このほど発表された次期フェアレディZの開発に携わるという

先日の新型フェアレディZ(プロトタイプ)の発表会の際に、GT-Rチーフプロダクトスペシャリストの田村宏志氏は「GT-RがATのみとなってしまった今、フェアレディZにはMTを残したかった」とコメントを残している。これから察するに、新型GT-Rには現行同様ATが搭載されると解釈できる。もしかするとフルモデルチェンジも現実のものとなるかもしれないのだ。

フェアレディZの新型は内燃機関エンジンを搭載するゆえ、もし新型GT-Rが発売されるのならば、ポルシェ タイカンのような電気自動車として生まれ変わるのもアリか。

何れにしても元気な日産の象徴的存在であるGT-Rの去就が気になるばかりだ。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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