長大BSL4に期待 西村経済再生担当相が視察

LAMP法の検査機器について長崎大の安田二朗教授(左)から説明を受ける西村経済再生担当相(中央)=長崎市坂本1丁目、同大

 西村康稔経済再生担当相は9日、長崎大が長崎市の坂本キャンパスに建設中の感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」を視察。「日本の感染症対策の中核的研究機関」と期待感を示し、建設に反対する住民に対しては「重要な施設であると引き続き理解を求めることが大事」と述べた。
 西村氏は感染症研究に力を入れている同大の取り組みや新型コロナウイルス感染症の地域経済への影響を把握するため長崎県を訪問。同大を視察した後、中村法道知事や経済団体と意見交換をした。
 同大では、クルーズ船コスタ・アトランチカで集団感染が発生した際に短時間で検査できるとして注目された蛍光LAMP法の機器の説明を受けた。西村氏は報道陣の取材に「さらに研究開発が進められており、イベント会場や空港での活用など、さまざまな可能性を考えたい」と述べた。
 また中村知事らとの意見交換では九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式も話題に上ったと明らかにした。10日に訪問する佐賀県では山口祥義知事と面会し、「(整備方式を巡る)国土交通省との協議が進むよう山口知事と話をしたい」と述べた。

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