媽祖行列など中止 長崎ランタンフェス 会場規模は維持 2021年2月開催予定

 来年2月に長崎市で開催予定の長崎ランタンフェスティバルについて、実行委が「媽祖(まそ)行列」などのメインイベントは実施せず、ランタンやオブジェの設置にとどめることが13日、市への取材で分かった。新型コロナウイルス感染症の流行を受け、観客の密集を避けるため規模は縮小せずイベントを取りやめる。
 会場では、入場者数を制限し手指消毒などの衛生管理を徹底する。全7会場ごとの混雑状況を確認できる電光掲示板を、湊公園(新地町)や中央公園(賑町)など会場周辺の9カ所に設置する方向で検討している。
 江戸時代に長崎へ入港した唐船の儀式を再現した「媽祖行列」、中国・清朝時代の正月を再現した「皇帝パレード」、中国獅子舞などを中止する。媽祖行列を手がけてきた「長崎ネットワーク市民の会」の鬼永武会長(72)は「目標がなくなり寂しい。次に向けてメンバーで一致団結する時間にしたい」と力を込めた。
 市によると、同フェスは1987年に始めた「春節祭」が前身で、来年で34回目。例年、県内外から約90万人以上が集まる冬の風物詩だが、今年は新型コロナの影響で56万人に減少した。


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