効果出るGo To 一方で登録手続き煩雑、飲食店に戸惑いも

©株式会社長崎新聞社

「Go To イート」キャンペーン長崎の食事券加盟店募集チラシ

 新型コロナウイルス禍で打撃を受けた飲食店への支援事業「Go To イート」。オンライン予約サイトを通じたポイント付与事業は1日、全国一斉に始まり、県内では1万円分を8千円で購入できる食事券事業が29日に開始される。「Go To トラベル」利用者が旅先で使える「地域共通クーポン」などと支援策が重なり、参加する飲食店には効果が出ている。一方で、クーポン取扱店になるにはイート登録が条件となっており、登録手続きの煩雑さに戸惑う店もある。

 「イート」には、ポイント付与事業と食事券事業の2種類があり、農林水産省が所管。参加するには、ポイント付与事業が予約サイト業者に、食事券事業は長崎事務局に、それぞれ登録が必要だ。長崎事務局は12日からウェブとファクスで受け付け、ホームページに申請方法や注意点をまとめた動画を掲載。22日の段階で県全域の1046店が登録を済ませた。
 観光庁が所管する「トラベル」の「地域共通クーポン」も1日に利用が始まった。取扱店になるにはトラベル事務局への登録が必要で、飲食店はさらにイート登録が条件だ。事務局は「会食で感染する恐れがあり、農水省が求めるイート参加店の感染症対策と連動する必要がある」と理解を求める。
 県内の飲食店の場合、1日の段階でクーポンを使えたのはイートのポイント事業の登録店がほとんど。食事券事業の申請は始まったばかりで、クーポン取扱店はまだ少ない。イート登録後に、トラベル事務局に登録証明書類を送って審査を経る手続きがあるからだ。イート長崎事務局は「トラベルにも参加したい業者は、なるべく早い申請を」と呼び掛ける。
 長崎市新地町の中華料理店では、店に入ってくる修学旅行生に、クーポンが使えないことを伝えている。6日に初めてクーポンを2枚出された際は、登録前で換金できないと分かっていたが買い取った。「学生がかわいそうだし、使えなくて長崎のイメージが悪くなるのは申し訳ない」という思いからだった。現在はイート、トラベル両方の登録が完了。関係書類が届き次第、クーポンを取り扱う。
 大浦町のカフェも両方の申請を済ませた。オーナーは「支援は助かるけど、春先から給付金関係も合わせると何回同じことをしたのか」とため息をつく。「国のキャンペーンだから国で一括して情報を管理してくれればいいのに」
 イートのポイント事業に登録し、クーポンを既に使える樺島町の飲食店は、両制度の効果で客足が着実に戻ってきているという。店主が制度を知ったのは観光客からクーポンを見せられたから。「忙しいと新しく始まる制度に気付けないこともある。どこかがまとめて文書で知らせてくれるとありがたい」と、周知の在り方に注文を付けた。

中華料理店が修学旅行生から買い取った地域共通クーポン