長崎県「受診・相談センター」新設 コロナ、インフル同時流行備え 11月2日から

 今冬の新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備え、発熱症状などのある患者に対する長崎県内の相談・外来・検査体制が11月2日から変更される。各保健所に設置していた「帰国者・接触者相談センター」を新設の「受診・相談センター」に集約。かかりつけ医がいないなど相談医療機関に迷う人はまず同センターに連絡し、県指定の「診療・検査医療機関」を紹介してもらい受診、検査を受ける。
 現在は帰国者・接触者相談センターに相談し、症状に応じて新型コロナの診療に当たる「帰国者・接触者外来」や地域の検査センターにつないでもらう流れとなっている。だがインフルエンザが流行すると、新型コロナとあわせて発熱患者が増えて対応できない恐れがあるため、厚生労働省は新たな体制を10月中をめどに整備するよう都道府県に通知していた。
 新体制では、まずはかかりつけ医など最寄りの診療所に電話相談。その診療所が診療・検査医療機関であればそのまま受診し検査を受けられるが、そうでなければ近くの診療・検査医療機関を紹介してもらう。電話相談する医療機関に迷う人は受診・相談センターに連絡すれば、保健師らが対応する。同センターは11月2日午前9時に開設。土日祝日を含め24時間態勢。電話番号はフリーダイヤル0120.409.745。
 10月29日時点で県指定の診療・検査医療機関は201だが、県は体制充実のためさらに増やす方針。患者集中や誹謗(ひぼう)中傷を避けるため指定医療機関名は公表しない。保健所は引き続き新型コロナを含め一般的な健康相談に応じるが、疫学調査に注力する。
 県の担当者は「発熱症状がある場合、医療機関を直接訪ねると感染防御ができず、万一感染していた場合は診療に影響が出る恐れがある。まずは電話相談をするよう徹底してほしい」と呼び掛けている。

 


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