長崎県庁跡地の活用策 周辺施設と連携へ 考古学協会に回答

 長崎県は2日、長崎市江戸町の県庁跡地の遺構調査や活用について要望していた日本考古学協会(東京)に対し、「出島など周辺施設と連携しながら、歴史を生かした活用策を検討する」などと回答したと発表した。
 同跡地の場所には、禁教以前のキリスト教の国内拠点「岬の教会」や長崎奉行所など、歴史的に重要な施設が置かれてきた。同協会は調査箇所の拡大、国史跡・出島と一体となった跡地活用を求め、県や文化庁に要望書を提出していた。
 県は昨年からの埋蔵文化財調査で、江戸時代の遺構や石垣が確認されたことに触れ、「どのような保存・利活用ができるか、出島をはじめ周辺施設の連携に留意しながら歴史を生かし、にぎわいの創出につながる活用策を検討する」と回答。調査については「全面的な広がりを確認するため、専門家の意見を聞きながら進める」とした。

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