【動画】逃げろ! サンドーラだ! 五島の奇祭「大宝郷の砂打ち」

サンドーラに追い掛けられ、逃げまどう子ども=五島市玉之浦町

 「サンドーラ」と呼ばれる鬼が見物人らに砂を投げ付ける奇祭「大宝郷の砂打(ずなう)ち」が8日、五島市玉之浦町で繰り広げられた。集落は、逃げまどう子どもの悲鳴や笑い声で包まれた。
 無病息災や豊作豊漁を祈願する言代主(ことしろぬし)神社の秋祭りで、国選択無形民俗文化財。サンドーラが住民や家々に砂を打ち付けることで、災厄や疫病をはらうとされる。

 てんぐや獅子、農民などに仮装した人々の行列が、笛と太鼓の音を響かせながら集落を巡回し、道端や広場で農作業の様子を再現。編んだわらを頭に載せ、顔や腕、脚に墨を塗ったサンドーラは列を抜けて駆け回り、泣き叫ぶ子どもや赤ちゃん、道端で行事を見守るお年寄りたちに砂を打ち付けていた。

サンドーラから砂を掛けられ、泣き叫ぶ赤ちゃん

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