「まず電話」受診方法厳守を インフル同時流行に備え 長崎大学病院センター長 

「まず電話」の徹底を呼び掛ける泉川教授=長崎市坂本1丁目、長崎大医学部

 新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行による医療逼迫(ひっぱく)も懸念される中、長崎大学病院感染制御教育センター長の泉川公一教授が11日、長崎市内で報道陣の取材に応じ、「(発熱などがある場合は)まずは、かかりつけ医か受診・相談センターに電話してほしい」と呼び掛けた。
 長崎県は今月、発熱患者などに対する県内の相談・外来・検査体制を変更。かかりつけ医がいないなど相談先を迷う場合は、新設した「受診・相談センター」に相談し、県指定の「診療・検査医療機関」を紹介してもらう仕組みを整えた。泉川氏は患者が直接受診に訪れた場合、医療従事者が感染の危険にさらされるなど負担が増すとして電話相談の徹底を求めた。
 北海道などで感染者が急増する中、県内での感染確認は10月からこれまで11人にとどまっている。泉川氏は「県民が対策に気を配り、徹底しているおかげ」と評価。新型コロナとインフルの感染ルートは同じ飛沫(ひまつ)・接触感染で、インフル予防にも3密回避やマスク着用などの対策が有効と説明した。インフルワクチンの早期接種も推奨した。
 政府の新型コロナ感染症対策分科会が示した▽飲食を伴う懇親会▽マスクなしでの会話-など感染リスクが高まる「五つの場面」に注意することや、室内の換気徹底なども呼び掛けた。
 受診・相談センターはフリーダイヤル0120.409.745。24時間態勢で土日祝日も対応する。

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