3年ぶり地区優勝のカブス 主力野手のトレード放出を開始か

新型コロナウイルスの感染拡大で今季が無観客開催となったことにより、メジャーリーグでは多くの球団がダメージを受けているが、3年ぶりにナショナル・リーグ中部地区を制したカブスも例外ではない。「ESPN」のバスター・オルニー記者などが伝えているように、カブスは今オフ、年俸総額削減のために大規模なロースター再編を行うことが予想されており、ベテラン選手はもちろん、ハビアー・バイエズやクリス・ブライアントといった主力野手にもトレード放出の可能性が取り沙汰されている。

オルニーによると、カブスはベテラン選手の大半だけでなく、2016年にワールドシリーズ制覇を経験してチームのコアとなっている主力選手の一部も放出することを検討しているという。そのなかには、今季開幕前に契約延長の可能性が報じられていたバイエズも含まれているようだ。

2018年に打点王のタイトルを獲得するなど、攻守両面でチームに欠かせない存在となっていたバイエズだが、今季は59試合に出場して打率.203、8本塁打、24打点、OPS.599と大不振。ゴールドグラブ賞を初受賞したとはいえ、メジャー定着後最悪のシーズンとなってしまった。バイエズは試合中にビデオルームで映像を確認することが禁止されたことを不振の理由に挙げ、シーズン中にも不満を漏らしていた。

1年後にフリーエージェントとなるバイエズだが、現在27歳とまだ若く、復調を期待できることやハイレベルな守備力を持つ遊撃手であることからトレード市場で人気を集めると見られている。来季の予想年俸が1100万ドル前後とそれほど高額でないこともトレード市場での人気を後押ししそうだ。

カブスでは以前からブライアントも放出候補に挙げられているが、今季は34試合で打率.206、4本塁打、11打点、OPS.644と自己最悪の成績に終わった。来季の予想年俸が1800万ドル以上とバイエズより高額なこともあり、トレード交渉は難航すると見られる。

© MLB Advanced Media, LP.