カノーの出場停止がメッツの補強プランに与える影響は?

メッツは正二塁手のロビンソン・カノーが自身2度目の薬物規定違反により162試合の出場停止処分を受け、正二塁手の座が空席となっただけでなく、2000万ドル以上の予算が浮いた(カノーの年俸2400万ドルのうち375万ドルはマリナーズの負担分)。これによりトレード候補とされているフランシスコ・リンドーア(インディアンス)やノーラン・アレナード(ロッキーズ)を獲得する動きは加速すると見られる。また、二塁の穴を埋める手段も多数の選択肢がありそうだ。

メジャーリーグ公式サイトでメッツの番記者を務めるアンソニー・ディコーモは、メッツの来季の正二塁手として4つのプランを紹介している。1つ目はジョージ・スプリンガーまたはジャッキー・ブラッドリーJr.を正中堅手として獲得し、ブランドン・ニモを中堅から左翼、ジェフ・マクニールを左翼から二塁へ回すというものだ。この場合、ドミニク・スミスは完全な余剰戦力となるため、リンドーアとのトレードでインディアンスへ放出されることになるだろう。

2つ目はマクニールを左翼から二塁に回し、空いた左翼にマーセル・オズーナを獲得するというもの。この場合も左翼がオズーナで固定されるため、スミスは完全な余剰戦力となる。3つ目は空いた二塁にDJ・レメイヒューを獲得するというもの。そして4つ目は今季デビューした有望株遊撃手のアンドレス・ギメネスを正二塁手として起用するというものだ。

二塁にマクニール、三塁にJ・D・デービス、左翼にスミス、中堅にニモという布陣を採用すれば、現有戦力だけでもレギュラーの枠を埋めることはできるため、ウィルソン・ラモスの来季オプションを破棄したことにより不在となっている正捕手(要するにJ・T・リアルミュート)の獲得を最優先に進める可能性もあるだろう。とはいえ、ニモは本来中堅よりも両翼向きの選手であり、正中堅手(要するにスプリンガーかブラッドリーJr.)の獲得に伴う玉突きのトレードが発生する可能性は高そうだ。

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