差別や偏見との闘い、共生の在り方考える 9日から横浜で講座

 ハンセン病患者の家族や在日コリアンら、社会の差別や偏見と闘ってきた人たちの活動から学び、共生の在り方を考える成人教育講座(同運営委員会主催)が、横浜市中区で開かれる。9日は「閉じ込められた命-ハンセン病と差別-」としてハンセン病家族訴訟原告団副団長の黄光男(ファングァンナム)さん、来年2月19日は「共生への道のり-在日を生きて-」として青丘社理事長の裵重度(ぺジュンド)さんを講師に招く。

 黄さんは母親らがハンセン病患者として療養所に収容され、1歳で家族と離れ児童養護施設で生活した。1974年に外国籍公務員の第1号として兵庫県の尼崎市に採用され、兵庫在日外国人人権協会事務局長も務めながら訴訟の原告団副団長として国と闘った。講演では、患者だけでなく家族も差別や偏見にさらされた体験などを話し、実体験を基に作った歌も披露する。

 裵さんは、在日コリアンの市民運動に関わり、在日外国人と市民が相互に触れ合う交流施設「川崎市ふれあい館」(同市川崎区)の設立に奔走した。同館館長を長く務めた歩みを通して共生社会の在り方を学ぶ。

 9日は午後7時から、波止場会館多目的ホールで先着定員54人。来年2月19日は午後6時半から、横浜市開港記念会館で同74人。参加無料。申し込み・問い合わせは、NPO法人在日外国人教育生活相談センター・信愛塾電話045(252)7862。

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