「リンドーアの今オフ中のトレード移籍は不可避」と米記者が指摘

ここ数年、毎年のようにトレード移籍の可能性が取り沙汰されてきたフランシスコ・リンドーアだが、ついにインディアンスがスター遊撃手を手放すときが来たようだ。「ESPN」のバスター・オルニーは「フリーエージェント(FA)まで残り1年となった今、リンドーアのトレード移籍は避けられない状況だ」と指摘。1年前のオフにレッドソックスがFAまで残り1年となったムーキー・ベッツをドジャースへ放出したのと同じように、リンドーアは今オフ中にトレードされることが確実視されている。

オルニーによると、インディアンスはリンドーアの放出に向けて積極的に準備を進めているという。インディアンスは決して裕福な球団ではなく、過去にもCC・サバシア、クリフ・リー、トレバー・バウアーといった主力選手をトレードで放出してきた。その対価としてマイケル・ブラントリー(サバシア)、カルロス・カラスコ(リー)、フランミル・レイエス(バウアー)らを獲得。高額年俸選手を放出しつつもチームの戦力を維持してきた歴史がインディアンスにはある。今回もリンドーアを放出することで次代の主力選手を獲得することを狙っているに違いない。

現在27歳のリンドーアは今季60試合に出場して打率.258、8本塁打、27打点、6盗塁、OPS.750と自己ワーストの成績に終わったが、2016~19年の4シーズンでオールスター・ゲーム選出4度、シルバースラッガー賞2度、ゴールドグラブ賞2度の実績を誇り、契約延長もしくはFAでの獲得には総額2億5000万~3億ドル規模の契約が必要と見られている。インディアンスの予算規模でリンドーアの大型契約を抱えてしまうとチーム編成が極めて困難になるため、放出に動くのは妥当な判断と言える。

今のところ、インディアンスがトレード交渉を行っているという具体的な話は聞こえてこない。遊撃手の補強を今オフの最優先事項に挙げているレッズは、リンドーアの移籍先候補の1つとなるだろう。また、リンドーアの移籍先としてメッツを本命に挙げる声も多く聞こえるが、メッツはまだ新たなゼネラルマネージャー(GM)が決まっていない。関係者のなかには「メッツのGMが決まらないせいでリンドーアのトレード交渉がスローペースになっている」と指摘する者もいるほどだ。リンドーアは来季の開幕戦でどのチームのユニフォームを着ることになるのだろうか。

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