好きなものを自由に 佐世保・アーティスト5人が作品展 革製品、写真、羊毛フェルト 計110点

作品展を開いている(前列右から)つるださん、丸田さん、(後列右から)おおつかさん、梅田さん、横田さん=アルカスSASEBO

 佐世保市で活動するアーティスト5人の作品展「私達の好きなもの展」がアルカスSASEBO(三浦町)で開かれている。16日まで。発案者でレザーアーティストのつるだまさこさんは「新型コロナウイルスの影響で『お家時間』が増えた。会場でそれぞれが楽しめる何かを見つけてほしい」と呼び掛けている。
 つるださんの他、フォトグラファーの梅田実さん(66)と横田美亜子さん、羊毛フェルト作家の丸田陽子さんとおおつかみゆきさんの5人(いずれも同市在住)。受注生産やコンテストへの出品といった「枠組み」から開放され、「自分たちのやりたいことを自由にやろう」と企画した。
 水中に沈んだ落ち葉と水面(みなも)が揺れる様子を撮影した「水底の紅葉」や、九十九島の空を覆ううろこ雲を捉えた「ボーダーsky」などの写真の他、羊毛フェルトで作った人形やバッグ、ポニーレザー製バッグなどバラエティーに富んだ作品計約110点が並ぶ。会場での販売はしない。
 出品者の一人、丸田さんは元銀行員。約10年前から羊毛フェルトの魅力に取りつかれた。「作品作りが楽しくて仕方がないので、機嫌よく暮らせている。作品展のおかげで知り合いが増え世界が広がった」と笑顔で語る。
 会場を訪れた同市潮見町の主婦、池田素子さんは「皆さんそれぞれの『好き』が伝わってきた。自分にもこれだけ情熱を注ぐ好きなものがあるかなと考えさせてもらった」と感想を話した。

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