コロナ第1波を教訓に… 東京・墨田区独自の取り組み

東京・墨田区の保健所は、新型コロナウイルス感染症の流行第1波の逼迫(ひっぱく)した状況を教訓として、区独自の取り組みを始めました。

感染した人の対応で逼迫している保健所の負担を減らそうと、墨田区が12月から始めた取り組みが「高齢者の一斉調査」です。民間の検査会社と連携して区内230カ所の高齢者施設などでおよそ5000人を対象に、無料でPCR検査を実施しています。無症状の感染者を早く見つけることで一人一人の行動を確認し、濃厚接触者を特定するといった保健所の負担を減らすことが可能となりました。また、区内の事業者や区民がPCR検査を1人6000円で受けられるようにしました。

さらに、区は自宅療養者に向けて1週間分の食材などを届ける取り組みも行っています。8月ごろから区内の自宅療養者が増え始めたのを受け、安否確認を兼ねて生活に必要な食材やティッシュなどの物資を提供していて、今までにおよそ160個の物資が届けられています。

墨田区保健所はこれまでの経験を教訓に、今後も検査体制の拡充や物資の支援を通して区民の心も支えていきたいとしています。

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