株価予想で39連勝したプロが「コロナでヤバいのは中小より大手」と思う理由

「現在、新型コロナウイルスによって世界が混乱していますが、実は株式投資にとってはチャンスも次々と舞い込んでいます」こう語るのは、『Yahoo! ファイナンス』で運営されていた「株価予想」で、39連勝という快挙を成し遂げた“相場の福の神”の愛称で親しまれる藤本誠之さん。投資のプロはなぜ「本当にヤバいのは大手」と思うのでしょうか? 著書『株は社長で選べ!コロナ継続・収束問わず確実に勝ち続けるたった一つの株式投資術』から抜粋して紹介します。


人材派遣会社も厳しい理由

大手はリストラが加速する一方で、中小に一部受けを依頼するアウトソーシングが加速するから。意外に中小企業は生き残るのでは、と思っています。

一例を挙げると、営業手法が変わってきています。昔ながらの飛び込み営業や電話営業が廃れます。今時は、どんな会社でもドアホンで訪問者を確認してからドアを開けるわけで、知らない飛び込み営業さんを迎えてくれる環境自体がなくなっています。

電話も、親が子供に「知らない番号の時は、電話を取っちゃダメよ」としつけるようになってきました。携帯電話でさえ、登録がない電話番号の着信は「不明な発信者です」と警告してきます。電話で営業できるなんて、昔話の領域になっていくでしょう。

では、今時の営業はどのようにお客さんにアプローチをするのでしょうか。無料のオンラインセミナーをやって、見込み客にアプローチする手法などに変わっています。

インサイドセールス(内勤型営業)を行ってるブリッジインターナショナルという会社は、アポをしっかり取る会社。あのマイクロソフトも、インサイドセールスを見込み客にアポを取るところまで一部使っているとか。

もともと、飛び込み営業や電話営業が主だった大手こそ今後は厳しくなることから、インサイドセールス専門の中小企業へ営業業務をアウトソーシングしていくでしょう。

また、テレワークでみんなが困った会社の代表あての電話対応。「誰かが代表番号の対応のためだけに出勤するなんて、どうなの?」とテレワークの脆弱性を嘆いたみなさん。これを一括して代わりに出てくれる会社があるんです。例えば、上場している企業の「うるる」という会社がそうです。

営業一つとっても大手は苦戦の可能性が

「化粧品メーカーでも、中小こそ生き残るのでは?」と思っています。

コロナ禍で、国民はほぼ全員がマスク着用に。化粧品メーカーは、大きな影響を受けたはずです。「マスクで見えない」「マスクに色がつくのがイヤ」と諸所の理由で、口紅の需要がだいぶ落ちてしまったようです。

反対にぐっと伸びたのは、カラーコンタクト。いわゆる〝カラコン〞。「目は口ほどにものを言う」と、目元のおしゃれに注力しているのでしょう。一方で、夏場のマスクは、つらいものがありました。蒸れて、お肌が荒れた人が続出。そんな最中、新日本製薬という会社が、基礎化粧品で好業績でした。

特に「一つで六役(乳液、パック、化粧下地など)果たすオールインワンスキンケア」と話題のパーフェクトワンが、累計5500万個販売と絶好調。この「パーフェクトワンブランド」を特化して打ち出すことで、圧倒的な存在感を出しています。

一方で、口紅も含めあらゆるジャンルの化粧品を手がける世界的化粧品メーカーのエスティローダーは、2000人規模の人員カットのニュースが。手軽に需要を満たせる、小回りが利く企業が有利な環境となってしまいました。

意外な美容関係のヒットは、美容整形です。美容整形は、施術後に腫れや赤みが出るなど、落ち着くまでに時間がかかる「ダウンタイム」が必要です。テレワーク期間の誰にも会わない貴重なチャンスを、ダウンタイムに使った人が多かったのでしょう。

セルソースという会社は、再生医療を中心とした企業。医療機関で自分のお腹の脂肪を取って送ると、培養して自分の胸に注入してくれる。自分の幹細胞を増やすので、拒絶反応なく、豊胸することができるとか。食塩水が入ったバッグで豊胸した際の、「バッグが破れるリスク」なしで豊胸できる画期的な美容整形です。

このような、ニッチであった分野で強い中小企業が、今後ますます伸びていくでしょう。

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