国富で初「子ども食堂」 萬福寺 地域交流の拠点に

クリスマスリーフ作りなどを楽しみ、帰り際に弁当や野菜などを受け取った「まんぷく食堂」の参加者ら

 国富町の萬福寺(永井義寛住職)に、地域住民の交流の場となる子ども食堂「まんぷく食堂」がオープンした。定期的に開かれる子ども食堂は、町内では初めて。2カ月に1度のペースで開設し、食事の提供などを通じて誰もが安心できる居場所づくりを目指していく。

 東諸地域福祉コーディネーター連絡会メンバーの金丸美保子さんや永井住職らでつくる「まんぷくふくくる委員会」が主催。同町社会福祉協議会によると開設は昨年、同連絡会が同寺で子ども食堂を実施したことがきっかけという。継続的な開催を望む永井住職と、地域住民の居場所づくりを考えていた金丸さんが中心となり、同社協などが協力。開設の運びとなった。
 利用料金は大人200円、子ども100円。本格オープン初日となった19日には親子連れなど28人が来場した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、豚汁やおにぎりなどを予定していた食事は弁当に変更。帰り際に野菜などと共に手渡す形としたが、参加者は庭園でのミニコンサートやクリスマスリース作りを思い思いに楽しんでいた。
 3世代で参加した同町本庄の中村道子さん(62)は「参加者同士で触れ合う機会ができて良かった。これからも長く続けてほしい」と歓迎。同委員会の代表を務める金丸さんは「コロナ禍で情報発信が難しい部分もあるが、参加者が増えれば月1回開催とするなど考えたい。食事だけでなく、参加者同士が交流する場にしていきたい」と話していた。

© 株式会社宮崎日日新聞社