平和マラソン 2025年まで延期検討 長崎市

 被爆75年事業として当初は今年11月の開催が予定され、新型コロナウイルス流行を受け1年程度の延期が決まっていた「長崎平和マラソン」について、実行委事務局の長崎市がさらに時期を延期し、被爆80年事業として2025年度開催を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。来年1月中にもその可否が決まるとみられる。
 参加者数については1万人を予定していたが、業界団体の指針に沿えば、社会的距離を保つためには約3千人に抑える必要があるという。感染拡大防止のため関連行事や沿道の応援も自粛になれば、開催目的である平和の発信や交流人口拡大などの事業効果への影響は不可避。5年後の被爆80年の節目の開催になればコロナ禍が落ち着いている可能性があり、市民やスタッフが安心して参加できる上、平和発信という点でも効果的とみて延期を検討しているという。
 平和マラソンは同市初のフルマラソン大会で、順位を競わない8.9キロと2020メートルの「ファンラン」も計画されていた。実行委は今年5月、コロナの影響で1年程度の開催延期を発表していた。

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