ダルビッシュが2対5のトレードでパドレスへ移籍

ダルビッシュ(ロイター=USA TODAY)

カブスのダルビッシュ有投手(34)が28日(日本時間29日)、専属捕手のビクター・カラティニ捕手(27)と共にパドレスへ移籍することになった。パドレスはカブスからメジャー通算50勝をマークしているザック・デービス投手とメジャー経験のない若手4人を獲得する。

パドレスは前日にレイズからサイ・ヤング賞左腕ブレーク・スネル投手(28)を1対4のトレードで獲得すると、一夜明けて韓国プロ野球界のスーパースター、キウム・ヒーローズの金河成(キム・ハソン)内野手(25)と契約合意に達したばかり。ほぼ24時間で4選手を獲得したことになる。

この日は現地時間午前から、大リーグの有力記者らがツイッターでダルビッシュ関連の情報を発信。一時はカブスの正捕手ウィルソン・コントレラス捕手(28)の名前も挙がるなど、交渉のプロセスは熱く報じられた。

多くの若手有望株を参傘下マイナーに持つパドレスだが、USAトゥデー紙のボブ・ナイチンゲール記者によるとパドレスが差し出す4人の若手は「最高で(有望株ランク)11位のレヒナルド・プレシアド遊撃手(17)」で、あとの3選手は同13位オーウェン・カイジー外野手(18)、同15位イスマエル・メーニャ外野手(18)、ジェイソン・サンタナ遊撃手(20)。カブス側がやや不利な状況下にある交渉だったと思われる。

ダルビッシュはカブスとの契約を23年まで残していたが、ナイチンゲール記者によると「カブスは残り(3年で)の総額5900万ドルのうちの少額を負担する」という。また、パドレスはトレード拒否権の対象とはなっていない12球団のうちの1球団だったようで、両軍がトレードで合意したとの第一報からおよそ30分が経過した時点で、ダルビッシュは自身のツイッターで「自分のトレードが確定したみたいな情報が有力な筋から出てきだしたけど、自分の携帯は鳴りません。どういったシステムなんでしょうか?」と困惑した文面で投稿した。

スネル、ダルビッシュという左右のエースを獲得したパドレスは来季、強力な先発ローテーションを形成することになる。3番手にはディメルソン・ラメット投手(28)が、4番手以降にはクリス・パダック投手(28)や、有望株ランク6位で既にメジャーデビューを果たしている左腕のライアン・ウェザーズ投手(21)、同1位の左腕マッケンジー・ゴア投手(21)といった逸材が控えていることから、一気に同地区ドジャースを脅かす存在となりそうだ。

あとはパドレスが巨人からポスティングされている菅野智之投手(31)の獲得に向けて、引き続きアグレッシブな姿勢を見せるのか、次の動きに注目だ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社