パドレスがキム・ハソン獲得を正式発表 4年2800万ドルとの報道

パドレスは日本時間1月1日、韓国人内野手の金河成(キム・ハソン)と4年契約(5年目の2025年は相互オプション)と結んだことを正式に発表した。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンは4年間でキムに保証される金額が2800万ドルであることを伝えており、ポスティング制度のルールに従ってキウム・ヒーローズには譲渡金として552万5000ドルが支払われる。キムには5年契約や6年契約のオファーも届いていたが、あえてパドレスとの4年契約を選択したようだ。

「ヨンハプ・ニュース」のユ・ジェホによると、キムの契約には出来高が設けられており、4年間の総額は最大2800万ドルまで上昇する可能性があるという。また、5年目の相互オプションが行使された場合、5年間の総額は3900万ドルとなるようだ。キムは2021年シーズン開幕時点で25歳と若いため、4年契約であれば20代で再び移籍市場に出ることができる。5年以上の長期契約を回避したのはそのような思惑があると見られる。

キムは昨季キウムで138試合に出場して打率.306、30本塁打、109打点、23盗塁、OPS.921の好成績をマーク。68三振に対して75四球を記録し、7年間のキャリアで初めて四球が三振を上回った。キウムでは主に遊撃と三塁を守ってきたが、パドレスの三遊間にはマニー・マチャドとフェルナンド・タティスJr.という不動のレギュラーがいるため、キムは二塁もしくは外野を中心にユーティリティ・プレーヤーとして起用されることが予想されている。

パドレスにとって余剰戦力のようにも見えるが、レギュラー級の実力を持った選手をユーティリティとして起用するのは決して珍しいことではなく、たとえば昨季ワールドシリーズを制したドジャースはクリス・テイラーやエンリケ・ヘルナンデスといった複数ポジションを守れる選手たちの存在が柔軟な選手起用を可能にしていた。メジャーリーグ公式サイトでパドレスの番記者を務めるAJ・カッサベルは「パドレスも同じモデルでチームを作ろうとしているのだろう」と分析している。

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