長崎・大村工 粘り強く一つ一つ 全日本バレー高校選手権 きょう開幕

粘り強くコンビバレーで勝負する男子の大村工=大村市、シーハットおおむら

 バレーボールのジャパネット杯第73回全日本高校選手権(春高)は5~7、9、10日、東京体育館で行われる。コロナ禍の影響でインターハイや国体が中止となった今季は、最初で最後の全国大会。各都道府県予選を勝ち抜いた男女各52校が、無観客の中で熱戦を繰り広げる。長崎県勢は男子の大村工が11年連続18度目、女子の聖和女学院が3年ぶり5度目の出場権を獲得。そろって上位に絡める力を培ってきたチームが特別な大舞台に挑む。

◇「出られることに感謝」

 大村工は長崎県大会決勝で佐世保南に3-1で逆転勝ち。今季は主要県大会決勝で2度敗れていたが、大事な全国切符は譲らなかった。主将の金子は「コロナ禍の中、春高に出られることに感謝している。自分が引っ張って勝ちに導く」と6年ぶりのセンターコート(4強)、その先にある9年ぶりの日本一を見据える。
 昨季、インターハイ、国体、春高で8強入りしたメンバーが多く残る。ブロックとレシーブが連動した守備から流れをつくり、伝統のコンビバレーで勝負する。ユース日本代表候補合宿に参加したOP金子がエース。最高到達点325センチの高さを生かし、どこからでもスパイクを打っていく。
 予想スタメン6人の平均身長は179.6センチ。全国的に見ると小柄だが、昨季からの司令塔、セッター田中が相手を惑わす攻撃を組み立てる。速攻のバリエーションが豊富な大曽、高さが魅力の松﨑、成長株の2年生村田らMB陣が多彩な攻撃を仕掛ける。
 OH陣はパワフルなスパイクが武器の松本明がエース格。対角に入る藤田は生命線となるサーブレシーブの主軸を担う。サウスポーの1年生山口も台頭してきた。昨季から主力のリベロ大谷が、素早い反応と声出しでチームをもり立てる。
 初戦は城東(徳島)と対戦。勝ち上がれば、2回戦は東北新人大会王者で、ユース日本代表候補を擁する仙台商(宮城)とぶつかる。朝長監督は「粘り強く一つ一つ戦っていく」と一戦必勝を掲げる。

 

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