【新型コロナ】5日の神奈川、最多622人感染 医療現場逼迫、病床利用率80%に

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、神奈川県内で5日、新たに6人の死亡と10歳未満~100歳以上の男女622人の感染が明らかになった。1日当たりの新規感染者数は、昨年12月31日の588人を上回り過去最多を更新した。600人を超えたのは初めて。

 横浜市は同日の280人に次いで過去2番目に多く、川崎市で過去最多、相模原市で過去最多に並ぶ感染者が判明するなど、多くの自治体で感染が拡大。即応病床に対する病床利用率は80%(4日時点)に達し、医療現場が逼迫(ひっぱく)している現状も鮮明になった。

 死亡が報告されたのは、横浜市4人、相模原市1人、鎌倉市1人の計6人。横浜市によると、亡くなった70代と90代の女性は、クラスター(感染者集団)が起きた元気会横浜病院(同市緑区)の患者と市内有料老人ホームの入所者。県に報告があった鎌倉市の80代男性は、4日に体調不良を訴え、家族が医療機関に搬送中に意識が低下、死亡後の検査で陽性が判明した。

 クラスターに絡む感染拡大も相次いだ。元気会横浜病院は職員4人の陽性が判明し感染者数は81人に。厚木市内の病院でも入院患者18人の感染が確認され、計82人になった。

 川崎市中部の病院では入院患者ら3人が感染し、市はクラスターと認定。同市内のスナックで忘年会を開いた9人のうち70~90代の男女5人の陽性も判明し、市はクラスターとみて参加者の検査を進めている。

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 海洋研究開発機構(横須賀市)は5日、調査研究船「新青丸」に乗船予定の職員1人が感染し、出港を取りやめたと発表した。在日米軍関係の感染も相次ぎ、横須賀基地では昨年12月30日以降、46人の感染が判明。厚木基地は同25日~今月5日に基地関係者8人、米陸軍キャンプ座間でも2人の感染が確認された。

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