威勢のいい掛け声響く 松浦魚市場で初競り

水揚げされたアジ、サバを前に威勢のいい掛け声が飛び交った初競り=松浦魚市場

 全国有数のアジ、サバの水揚げ量を誇る長崎県松浦市調川町の松浦魚市場で6日、初競りがあり、競り人の威勢のいい掛け声が市場内に響いた。
 年末年始は寒波による荒天で出漁できない日が続き、入荷量は昨年並みの約120トン。初競りは午前5時から市場開設者の友田吉泰市長の第一声で始まり、30分ほどで次々競り落とされていった。
 同8時からは同市場を運営する西日本魚市の仕事始め式。2020年実績は水揚げ量が前年比84.1%の約6万900トン、金額は同比82.1%の約105億円。温暖化で海水温の上昇や潮流の変化による海況の悪化、東シナ海での中国漁船との摩擦を避けるため漁場を他に変更した影響などが要因という。
 式で吉田光也社長は3月末で同魚市場の再整備が終了することに触れ、「4月から荷役や選別、競り、出荷や冷凍保存処理まで外気に触れずにできる最新施設が稼働する。機能を生かし、輸出拡大にも力を入れていく」とあいさつした。

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