「市中感染 進んでいる」 長大熱研の森田所長 緊急事態宣言に連動した対策を

 長崎大熱帯医学研究所(長崎市)の森田公一所長(ウイルス学)は6日、長崎新聞の電話取材に応じ、県内の新型コロナウイルス感染状況について「市中感染が進んでいる」との見方を示し、1都3県の首都圏で発令される緊急事態宣言に連動した対策が県内でも必要との認識を示した。
 県内の感染者は昨年12月初めから急増。森田所長は「感染経路が特定できない感染者が増えてきた。東京などと同じように市中感染が始まっている」と指摘した。今後の見通しについては「ウイルスは寒くなると長生きする。冬の方が感染リスクは高い。個人レベルで念入りな対策をしないといけない」と述べた。
 ただ、感染者数の抑制について「個人で対策できる限界を超えつつある。行動制限をしないと抑え込むのは難しい」と述べ、緊急事態宣言が発令される首都圏に連動した対策を打つと「より効果的」とした。
 「最低でも2週間は在宅勤務や不要不急の外出を控えてもらい、人と人の接触を最低限にしないといけない。誰が感染しているか分からないときは、それしかない。みんなでステイホームをするしかない」と述べた。


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