【東京五輪】組織委・森会長 批判殺到に「森内閣でもこんなにひどくなかった気がします」と自虐?

森喜朗会長

東京五輪・パラリンピック組織委員会の大会組織委員会の森喜朗会長(83)が12日、組織委職員へ向けた年頭あいさつを行い、今年夏の東京五輪開催を疑問視しる世論に言及した。

新型コロナウイルス感染拡大が収まる気配がない中、開催に「不安は全くない」という強気の発言が昨今の報道で取りざたされた。それを受けて、森会長は「私は新聞は見ないようにしておるんですが、特にうちの家内はスマホと言うものを見ておりまして…。朝から晩までスマホばっかり見ていると思ったら、私の悪口ばっかりだったそうでありまして」と自虐的に話し始めた。

「森は何を考えているんだ、森は馬鹿じゃないか、とまで書いてありました。菅(義偉)さん以上に悪口を書かれてましてね。これは人生の中で初めて。森内閣でもこんなにひどくなかった気がします」

支持率10%を割った約20年前の自身の不人気内閣を引き合いに出して嘆いた森会長。開催を主張する意図について「組織委員会がすべて何事も決めていくというものではない。IOC、組織委員会、世界各国のNOC、さらには主催する東京都、そして千葉、埼玉、神奈川というような県もたくさんある。そういう皆さんと相談して決めていくこと」という前提を話した上で、改めて「私は淡々と平常心で努めていくだけですよ、と強気で申し上げたのですが、そのことが時代を読まない、時代を見ていない、そんな批判になったと思う。でも、私がたじろいだり、心の中に多少の迷いがあったとしたら全てに影響してくる。ですから、予定通り進めていくということ以外にお答えする方法がないと思っている」と説明した。

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