保護男性を放置、死亡させた疑い 書類送検の警察官6人を不起訴 横浜地検、理由明らかにせず

横浜地検

 意識を失って倒れていた傷病者の男性=当時(56)=に適切な保護措置を取らずに死亡させたとして、保護責任者遺棄致死容疑などで書類送検された加賀町署の男性警部補(49)や男性巡査部長(32)ら警察官6人について、横浜地検は13日、いずれも不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。

 巡査部長ら署員2人は昨年2月19日、横浜市中区のマンションエントランスで倒れている男性を保護。酒のにおいもしたことなどから、報告を受けた警部補は泥酔者と判断してパトカーで自宅へ送り届けるよう署員3人に指示した。署員は自宅に送り届けた後に立ち去ったが、21日午前、搬送時と同じ状態で室内で倒れているのが見つかった。

 死因は頭部打撲による急性硬膜下血腫で、死亡推定時刻は20日夜。マンションの防犯カメラには、保護される3時間前に男性が転倒する様子が映っていた。

 6人は昨年12月18日に書類送検されていた。

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