神戸新加入の〝逸材〟ブラジル人FWリンコン 地元メディアでは超問題児扱い

素質はピカイチだが…(ロイター)

新戦力は問題児? J1神戸は20日、ブラジルのフラメンゴから、U―20ブラジル代表の経験を持つFWリンコン(20)が加入すると発表した。将来が有望なストライカーはクラブを通じて「人生の新しいチャレンジのチャンスをくれたヴィッセル神戸に感謝している」などとコメントした。

フラメンゴの下部組織出身で16歳ながらプロリーグデビュー。次世代エース候補と注目されて地元メディアで何度も特集が組まれたほど。17歳当時の2017年にはスペイン1部レアル・マドリードや同バルセロナが興味を示し「フラメンゴは売却で3000万ユーロ(約37億5000万円)を見込む」と報じられた。その後、フラメンゴでは出番に恵まれなかったが、潜在能力は高く評価されており、日本で覚醒すればゴールを量産しそうだ。

その一方、不安もささやかれている。地元メディアによると、神戸が支払った移籍金は権利の75%で300万ドル(約3億1000万円)と3年で10分の1にまで低下したように、最近は活躍できていない。さらにブラジルメディア「UOL」や「グローボ」は、神戸が獲得に乗り出した当時、素行が悪いリンコンについて「彼に関わりたくないフラメンゴはレンタルではなく、完全移籍で放出する方針」と報道したように、寛容なブラジルクラブでさえ、手に余る問題児という側面もある。

実際に、昨年末にトップチームから〝追放〟されてU―20チームで活動している。そのためか、J1神戸移籍について報じた地元メディア「グローボ」のコメント欄には「彼はアスリートとしてプロフェッショナルであることを理解していない」と書き込まれたほど。果たして若手注目株のストライカーは日本でどんなパフォーマンスを見せるのだろうか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社