【新型コロナ】買い物、ごみ出し… 自宅療養者の生活支援へ 神奈川県海老名市

海老名市の自宅療養者支援の仕組み

 海老名市は2月に、新型コロナウイルスに感染した自宅療養者らの生活支援や安否確認を行う支援チームを設置する。保健所業務などが逼迫(ひっぱく)する中、県内でも自宅療養中に容体が急変して死亡するケースが確認されている。28日に会見した内野優市長は「感染者が相当増え、保健所や医療機関の手が回らない厳しい実情がある。市としてできる限りの支援をしたい」と述べた。

 支援チームは職員15人態勢で2月5日をめどに設置する。支援対象は親族の支援を受けることが困難な自宅療養者や濃厚接触者の市民で、要請を受けて食料・生活必需品などの買い物やごみ出しなどを代行する。電話で1日2回、安否確認の電話もする。連絡がつかない場合は、市消防本部に連絡して救急隊を派遣する対応も視野に入れる。

 市は感染者や濃厚接触者に関する個人情報を得ることができないため、今後、専用のコールセンターを開設して対象者からの相談や支援要請を受け付ける。

 買い物代行は、自宅療養者らの注文に基づき職員が協力店舗から仕入れ、接触を伴わない形で届ける。代金は回復後に市を通じて、店舗に支払う仕組みとする。ごみ出しも含め、市は「自宅療養者や濃厚接触者のプライバシーに細心の注意を払って運用する」としている。

 市は昨年12月に十数人だった自宅療養者が現在は90人ほどいるとみている。内野市長は「自宅療養になって困るのは買い物とごみ出しだと聞いている。安否確認を含め、市が手を差し伸べたい」とした。

 専用コールセンターのほかに、既存の市新型コロナウイルス感染症コールセンターでも受け付ける。電話046(235)5234。

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