「横浜ノースドック」一部返還を合意 日米合同委員会

横浜ノースドック

 米軍施設「横浜ノースドック」(横浜市神奈川区)内に敷設されている鉄道のレールと、ゲート外の土地約1400平方メートルの返還が28日、日米合同委員会で合意された。防衛省南関東防衛局が同日、市に報告した。3月31日までに返還される予定。

 市によると、レールは瑞穂ふ頭への引き込み線として国鉄が利用していたとみられ、1946年に連合国軍が接収した。米側からは「長年使用していないので返還する」と説明があったといい、返還後は国がレールや鉄橋を撤去する方針。

 レールはゲート内からゲート外の「瑞穂橋」沿いに内陸まで伸びており、内陸部分は200メートルほどとみられる。今回の合意では、ゲート内のレールに加え、ゲート外のレールとその周辺の土地約1400平方メートルも返還対象となっている。地権者のJR貨物は、同局に対し「(利用方法については)今後、具体的に検討する」と話しているという。

 横浜市は長年、横浜ノースドックの返還を求めてきており、ノースドックの一部返還は、2009年3月以来。市基地対策課は「小さな積み重ねで基地の全面返還に結びつけたい」と話している。

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