ダイニチ工業株式会社(新潟市南区)が2021年3月期 第3四半期決算(非連結)を発表

ダイニチ工業株式会社(新潟市南区)は29日、2021年3月期 第3四半期決算(非連結)を発表した。売上高は202億8,300万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は22億5,700万円(同57.8%増)、経常利益は22億8,800万円(同54.9%増)、純利益は16億4,600万円(同58.2%増)となった。なお現時点での将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、回収可能性が見込まれる部分について、法人税等調整額(益)2億1,900万円を計上している。

第3四半期累計期間(2020年4月1日から12月31日)は、同社の主力分野である石油暖房機器業界において、偏西風の蛇行やラニーニャ現象の影響により、12月中旬以降は大陸からの寒気が日本付近に流入し、冬型の気圧配置が強まりやすい状態が続いたため、市場規模は前年に比べ拡大した。こうしたなかにあって同社は、市場や住環境の変化に対応した商品開発や、生産活動の強化と販売チャネルの拡大に取り組んだ。

暖房機器

幅広い年代にとって「よりわかりやすい」ことを重視し、操作ボタンや表示部の視認性と操作性を向上させた10機種を発売した。

このほか、3枚の動くフラップ(快温トリプルフラップ)と2枚の固定ルーバを搭載し足元から部屋を効率よくあたためるSGXタイプを始め、全13タイプ38機種の商品を販売した。

また、電気暖房機器において、3(トリプル)安全装置付きセラミックファンヒーター2機種を販売し、脱衣所やキッチンなどスポット暖房の需要に応えた。

なお12月中旬からの気温の急激な低下により、家庭用石油ファンヒーターの即暖性が評価され、売上 前年同期実績を上回った。

環境機器

加湿器においては、ハイエンドモデル「LXシリーズ」2機種を発売し、RXシリーズやHDシリーズとあわせて、全4シリーズ20機種を販売。

燃料電池においては、2019年10月より「燃料電池ユニット(貯湯タンク内蔵)」の受託製造を開始している。

なお新型コロナウイルス感染症の予防対策として加湿器の販売が好調に推移し、環境機器の売上は前年同期実績を上回った。

その他

加湿器のフィルター販売などが堅調に推移したが、金型などの販売が減少し、売上は前年同期実績を下回った。

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