広島・九里が気迫のブルペン347球 約2時間の熱投「大学のときはもっと投げていた」

疲れも見せず投げまくった広島・九里。左は佐々岡監督

広島・九里亜蓮投手(29)が第1クール最終日となった4日、驚異的な投げ込みを敢行した。

一体どこまで投げるのか…。そんな周囲の心配をよそに右腕は佐々岡監督も見守る中、ちぎっては投げを繰り返す。途中からは永川投手コーチを打席に立たせて実戦を想定しての投球も行い、球数は衝撃の347球を数えた。

現役時代の佐々岡監督が2000年に333球、黒田博樹氏が02年に340球を投じたが、今回はそれを19年ぶりに更新。タフネス右腕は「佐々岡監督、黒田さんも先発完投する投手はキャンプで球数を投げるイメージ。疲れても強い球を投げられるようにするにも球数を投げて体に覚えさせるしかない」と涼しい顔で約2時間に及んだ投げ込みの意図を説明。しかし「大学のときはもっと投げていたので自己最多ではない」というからさらに驚きだ。

ただ、開幕投手を狙う九里の目は「実戦に向けてしっかり合わせていくだけ」と次の段階に向いている。闘志あふれる右腕の姿勢に高いレベルの競争を求める指揮官は「昭和の練習かもしれませんけど、いろんなこと考えながら取り組む姿勢というのは評価したい」とニッコリ。さらなる飛躍に向けて今後も全力で腕を振る。

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