東海道線 村岡新駅設置で合意 JR東と神奈川県、藤沢、鎌倉市 32年ごろの開業想定

オンラインで開催された村岡新駅(仮称)設置に関する覚書の締結式=8日午後、県庁

 JR東日本と県、藤沢、鎌倉両市の4者は8日、JR東海道線の大船─藤沢駅の中間に「村岡新駅(仮称)」を設置することで合意した。今後、詳細設計に着手し、JRは2032年ごろの開業を見込んでいる。新駅の設置が決まったことで、周辺で進む両市域の一体的なまちづくりが加速する。

 新駅の位置や費用の負担割合に関する基本事項をまとめた覚書を4者で締結した。設置位置は大船駅から約2.6キロ、藤沢駅から約2キロ地点の藤沢市宮前付近。かつて旧国鉄湘南貨物駅があった場所で、周辺では藤沢の「村岡地区」と鎌倉の「深沢地区」の一体的なまちづくりが進められている。1日当たりの乗降客数は約6万5千人(既存駅の利用転換3万5千人、新規増3万人)を想定している。

 今後は21年度に4者で基本協定を締結し、22年度から1年半~2年程度かけて詳細設計を行う。概略設計では施工期間は約8年とされており、JRは鉄道事業法に基づく国土交通省への申請などを経て、32年ごろの開業を見込んでいる。

 概略設計では橋上駅とし、駅舎の敷地面積は約880平方メートル、整備費用は約150億円と算出した。実際の費用は詳細設計で確定させる。

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