注文減り、客足遠のき… 神奈川・三浦の朝市、緊急事態宣言延長で八方ふさがり

「密」にならず買い物を楽しむ人たち=7日午前5時半ごろ、三浦市の三崎朝市会場

 観光客らに親しまれている神奈川県三浦市内の朝市が、新型コロナウイルスの影響で試練に立たされている。

 外出自粛の影響で来店者が減り、売り上げも落ち込む。8日以降も緊急事態宣言の延長が続く中、店主らは「我慢にも限界がある」と一刻も早い宣言の解除を願っている。

 「来店者も、売り上げもいつもの半分以下。特に、県外からの年配客がめっきり減った」。

 日の出前の7日早朝、三浦市三崎の「三崎朝市」で冷凍マグロを販売していた仲買業者の小山雅文さん(79)は肩を落とした。

 同朝市は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて昨年3月8日に休市した。緊急事態宣言解除後の6月7日、感染防止策を取りながら3カ月ぶりに再開したが、今年1月に2度目の緊急事態宣言が出てからは客足が遠のいている。

 外出自粛による飲食店などからの注文も減り、八方ふさがりの状況。「朝市に出店して30年になるが、今が一番苦しい。感染が収束し、早く宣言を解除してもらわないと耐えられない」と小山さんは胸の内を明かした。

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