1年900万ドルで残留のモリーナ 史上4人目の記録まであと21

今オフ、キャリアで初めてフリーエージェントとなったヤディアー・モリーナは、1年契約でカージナルスとの再契約に合意したことが報じられている。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、年俸は900万ドル。また、地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールドはオプションが付属しない純粋な1年契約であることを伝えている。そのモリーナはカージナルス一筋18年目となる今季、ある記録を達成しようとしている。

その記録とは「捕手としての2000安打」である。モリーナは昨年9月24日のブリュワーズ戦で通算2000安打を達成し、捕手としては12人目の快挙となった。しかし、「捕手として放った安打数」に着目してみると、2000本以上の安打を記録しているのはイバン・ロドリゲス(2749本)、ジェイソン・ケンドール(2160本)、カールトン・フィスク(2145本)の3人だけ。捕手として1979本の安打を放っているモリーナは、史上4人目の快挙まであと21に迫っているのだ。

通算3000安打の達成者が過去32人いることを考えると、「捕手としての2000安打」は通算3000安打よりも達成が難しい記録と言えるかもしれない。重労働の捕手は、他の野手のように年間140~150試合に出場することはめったになく、「打てる捕手」は打力を生かすために一塁や外野、指名打者など他のポジションで起用されることも多い。捕手として出場し続け、安打を積み重ねるのは容易なことではない。

他にも、モリーナはアダム・ウェインライトと通算274試合で先発バッテリーを組んでいるが、これはメジャー史上6位の大記録である。今季32試合で先発バッテリーを組めば、レッド・フェイバーとレイ・シャーク(ホワイトソックス)のバッテリーと並ぶ3位タイに浮上する。1位のミッキー・ロリッチとビル・フリーハン(タイガース)まであと50に迫っているため、モリーナとウェインライトが来季まで現役を続ければ、メジャー記録を更新する可能性もある。

なお、モリーナは自身のインスタグラムにビデオを投稿し、「戻ってきたよ」とファンにカージナルス残留を報告している。

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