前ブリュワーズのブラウン「今はプレーすることに興味がない」

ブリュワーズからフリーエージェントとなったライアン・ブラウンは、現役続行の可能性を排除していないものの、現時点では自宅で家族とともに過ごす時間に満足しているようだ。メジャーリーグ公式サイトの取材に対し、「トレーニングは続けているけれど、今はプレーすることに興味がない」と本音を漏らしたブラウン。「ブリュワーズとは定期的に連絡を取り続ける予定」と述べているが、このまま現役引退となる可能性もありそうだ。

現在37歳のブラウンは昨季終了後にブリュワーズからオプション行使を拒否され、バイアウト400万ドルを受け取ってフリーエージェントとなった。現在の状況について「家族とともに過ごす時間を楽しんでいるし、他のビジネスにも興味がある。でも、私に興味を示してくれたチームには感謝しているよ」と述べている。

ブラウンは様々な要素を考慮に入れているとみられる。妻・ラリサは昨年5月に第3子を出産したばかりであり、コロナ禍でプレーすることにはリスクが伴う。また、ナショナル・リーグで指名打者制が採用されない可能性が高くなっていることも、ブラウンの現役続行の決断に対する逆風になっているに違いない。

2007年にメジャーデビューして新人王に輝いたブラウンは、ブリュワーズ一筋で14年間プレー。2011年MVP、2012年本塁打王、オールスター・ゲーム選出6度、シルバースラッガー賞5度など輝かしい実績を残し、通算352本塁打は球団記録となっている。その一方で、2013年には禁止薬物の使用による出場停止処分も経験した。

同僚のクリスチャン・イェリッチは「彼は正式に引退を表明していないし、それは彼と彼の家族が決めることだ」と冷静。「子供たちはメジャーリーグでプレーすることや彼のようなキャリアを送ることを夢見る。それを経験できる人はほんの数パーセントだけどね。14~15年間も1つの球団でプレーし続けるのは本当にすごいことだよ」と語り、ブラウンのキャリアを称えた。

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