小池都知事が五輪開催へ向けた4者会談欠席へ 失言王・森会長へ反旗か

小池百合子東京都知事

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性蔑視発言が世界中からバッシングを浴びる中、新たな局面を迎えている。

東京都の小池百合子知事(68)は10日、今夏の東京大会開催へ向けた国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)、橋本聖子五輪相(56)、森会長(83)との4者会談について「今、ここで4者会談しても、あまりポジティブな発信にならないんじゃないかと思いますので、私が出席することはないと思います」と欠席する意向を示した。

この4者会談は先月28日、森会長と電話会談したバッハ会長が提案したもの。森会長は「お互いにここまでやってきたことを確認し合って、これから何をやるかということを相談する」と話し、開催時期を「2月のしかるべき時」としていた。新型コロナウイルス禍で開催が危ぶまれる大会へ向けて重要な会談と位置付けられていたが、小池都知事は一連の失言騒動の渦中で開催する会合に出席するメリットがないと判断。森会長に対する反旗の姿勢をより明確にする計算も見え隠れする。

9日には立憲民主党の女性議員が女性の社会進出を意味する白いスーツを着て森会長への抗議の意を示した。また、かねて「問題は終わった」としていたIOCが一転して「森会長の発言は極めて不適切」と声明を出すなど、騒動の出口は一向に見えない。12日に開催される大会組織委の臨時会合で森会長の進退に注目が集まる。

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