マンCの至宝・フォーデン 〝ドン底〟からの大ブレークを生んだ指揮官の言葉

グアルディオラ監督(左)からの指示を受けるフォーデン(ロイター)

イングランド・プレミアリーグの強豪マンチェスター・シティーのイングランド代表MFフィル・フォーデン(20)が今季ブレークした裏には、スキャンダルから立ち直らせた指揮官の温かい言葉があった。

7日のリバプール戦でゴールを奪うなど20歳ながら今季の公式戦で10ゴールをマークして注目度が急上昇しているフォーデン。しかし昨年、サッカー人生を左右するような大きな挫折を味わっていた。

フォーデンは昨年9月の欧州ネーションズリーグでイングランド代表に初招集され、大きな注目を集めた。しかしアウェーでのアイスランド戦後に、同じく初選出されたFWメイソン・グリーンウッド(19=マンチェスター・ユナイテッド)とともに代表チームが宿泊するホテルに無断で女性を連れ込んだことが発覚。同代表は新型コロナ禍で部外者との接触を一切禁じる規定を条件に、アイスランドから隔離期間を免除されて入国したため、2選手の行動は大騒動となった。ガレス・サウスゲート監督(50)は激高し、2人を代表から追放して強制帰国を命じた。

クラブに帰ってきた後フォーデンは落ち込んでプレーの精彩も欠いたが、そんな時に声をかけたのがマンチェスターCのジョゼップ・グアルディオラ監督(50)だ。

英紙「ミラー」によると、指揮官は「彼が私生活で犯した間違いについて、我々は何が起こったのかを正確に知っている」としたうえで「だから私は彼に『あまり(報道や周囲の声などを)読んだり聞いたりしないで、地に足をつけて歩み続けなさい』と言ったんだ。今はもう穏やかだよ」とフォーデンに助言を送ったという。名将の言葉により反省したうえで気持ちを切り替え、〝悪童〟の汚名を返上したのだ。

改心したことでフォーデンはイングランド代表に復帰しており、マンチェスターCとともに次期エースとして期待が高まっている。

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