30歳でプロ競輪の道へ 梅﨑隆介さん(長崎) 養成所に合格「迫力ある走りを」

日本競輪選手養成所の入所試験に合格した梅﨑さん=佐世保市木場田町

 日本競輪選手養成所(静岡県)の入所試験に、長崎市茂木町の梅﨑隆介さん(30)が合格した。男子の技能試験合格者65人のうち本県出身者は梅﨑さんのみ。5月から約1年間の訓練を受け、国家試験に合格すれば、プロ競輪選手としてデビューする。
 梅﨑さんは2018年7月ごろ、機会があって、コーチング会社ウィズラン(佐世保市)の自転車チームの練習を見学。元々トライアスロン経験者で体力に自信はあったが、試しに室内トレーニング用の自転車で瞬発力や持久力を計測すると、プロ並みの記録が出た。木竹広賢コーチ(43)から「プロになった方がいい」と勧められ、競輪の道に進むことを決意した。
 同チームで週1回3時間、筋トレや足を速く回転させる練習などに取り組んだが、19年に受けた試験は不合格だった。トレーニングに集中するため、昨年4月に佐世保市の医療関係の会社を退職し、地元の長崎市茂木町に転居。家族に支えられながら、黙々とトレーニングを積み重ねた。
 梅﨑さんは昨年10月に1次試験(千メートル走行の実技など)、12月に2次試験(面接など)を受け、2度目の挑戦で見事合格。30代での合格は珍しいが、木竹コーチは「日本でトップレベルの選手になる」と太鼓判を押す。梅﨑さんは「ベストタイムは200メートル11秒。10秒台を目指す。迫力のある走りを見せる選手になりたい」と目標を語った。

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