パクストン逃したメッツ 次なる補強ターゲットは先発右腕2名

メッツはトレバー・バウアー(ドジャース)の獲得に失敗したあと、ジェームス・パクストンを狙っていたが、パクストンは古巣・マリナーズと契約合意。メッツはまたしても補強ターゲットとしていた先発投手の獲得を逃してしまった。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、メッツは次なる補強ターゲットとしてタイワン・ウォーカーとジェイク・オドリッジの両右腕に注目しているようだ。この2名はまだフリーエージェント市場に残っている。

現在28歳のウォーカーはトミー・ジョン手術を受けたため2018~19年の大部分を欠場したが、昨季はマリナーズとブルージェイズで合計11試合に先発して53.1イニングを投げ、4勝3敗、防御率2.70、50奪三振をマーク。特にブルージェイズ移籍後は6先発で防御率1.37という素晴らしいピッチングを見せた。

8年間のメジャー生活で2ケタ勝利と規定投球回到達は1度ずつ(ともにマリナーズ時代の2015年)しかないものの、まだ28歳という若さは魅力的。これから全盛期を迎える可能性もあり、複数年契約での獲得を検討する価値のある投手と言える。

一方、現在30歳のオドリッジはメジャー9年間で2ケタ勝利と規定投球回到達は4度ずつ。2019年には規定投球回不足ながら自己最多の15勝を挙げ、オールスター・ゲームに初選出された。2019年オフにフリーエージェントとなり、複数年契約を得られる可能性もあったが、ツインズからのクオリファイング・オファーを受諾して残留。ところが、昨季は3度も故障者リスト入りし、わずか4試合しか投げられなかった。

しかし、2ケタ勝利と防御率3点台を期待できるオドリッジに対する評価は依然として高く、複数のチームが獲得に動いているとみられる。ヘイマンは「(メッツがオドリッジの獲得に動くかどうかは)価格次第」と伝えており、争奪戦が激化して価格が高騰した場合、メッツは撤退を余儀なくされるかもしれない。

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