消防施設と公園を複合化 神奈川・小田原市成田出張所の運用開始

新たに運用開始された小田原消防署成田出張所=小田原市成田

 神奈川県西部地域2市5町を管轄する小田原市消防本部は16日、新たに小田原消防署成田出張所(同市成田)の運用を始めた。地域の公園内に新築され、同本部としては初めて消防施設を公園と“複合化”。同本部は「公園に遊びに来た子どもたちに消防車も見学してほしい」と呼び掛けている。

 同出張所は2013年の消防広域化による出張所などの配置見直しを背景に、老朽化した市内の西大友と国府津の両出張所を統合し新設。鉄筋コンクリート造り2階建て(延べ床面積約1100平方メートル)で消防ポンプ車2台、救急車2台などが配備され、消防・救急隊員計20人が配属される。

 災害時に備え、72時間連続稼働が可能な非常用発電設備や汚水を一時的にためる貯水タンクなども設置した。宗沢公園の敷地内にあり、公園利用者向けにトイレなどを開放し、消防車両の見学にも応じるという。

 同本部の担当者は「地理的に小田原のへそに当たる重要な拠点。住民の生命と安全を守ると同時に子どもたちが消防車などに触れ合える場となれば」と期待している。

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