ブレーブスの有望株・パチェ 春季キャンプで正中堅手争いへ

昨年のリーグ優勝決定シリーズで攻守に溌溂とした活躍を見せたため、クリスチャン・パチェは今季ブレーブスの正中堅手として起用されることが有力視されている。しかし、ブライアン・スニッカー監督は「パチェがレギュラーだ」と断言するには早すぎると考えているようだ。指揮官は「スプリング・トレーニング次第だ。ポジションは自分で勝ち取らなければならない」と語り、トップ・プロスペクトのパチェが競争を勝ち抜く必要があることを強調した。

現在22歳のパチェは昨年8月にメジャーデビューして2試合に出場(4打数1安打)。ポストシーズンではアダム・デュバルの故障離脱により、ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズで全7試合に出場した。打撃面では22打数4安打(打率.182)に終わったものの、二塁打1本と本塁打1本を放ち、守備面では第5戦でマックス・マンシーの本塁打をもぎ取るなど、自慢の好守を発揮。今季の定位置獲得に向けて猛烈にアピールした。

スニッカーは「スプリング・トレーニングでは全員にプレーするチャンスがある。我々は何が起こるかを見守るよ」と話しており、パチェに正中堅手の座を保証しているわけではない。メジャーでも十分に通用することを証明した守備面はともかく、打撃面のレベルアップが必要と判断されれば、マイナーで多くの時間を過ごすことになる可能性も残されている。

もしパチェが競争を勝ち抜けば、ブレーブスは左翼マーセル・オズーナ、中堅パチェ、右翼ロナルド・アクーニャJr.という外野トリオで開幕を迎え、エンダー・インシアーテが控え外野手を務めることになるだろう。一方、パチェがマイナースタートとなる場合は、インシアーテが正中堅手を務めるか、アクーニャJr.が右翼から中堅に回ることになる。後者の場合、正右翼手として新たな外野手の補強が必要になるだろう。

2017年に201安打を放ち、ゴールドグラブ賞3度の実績を誇るインシアーテも過去3年間は不振が続いており、5年契約の最終年となる今季は生き残りをかけたシーズンとなる。22歳の有望株が定位置を手にするのか、あるいは30歳の中堅選手が意地を見せるのか。ブレーブスの正中堅手争いに注目だ。

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