長崎県内 コロナワクチン接種開始 医療従事者、トラブルなし

新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種される医療従事者=諫早市、諫早総合病院

 新型コロナウイルス感染症ワクチンの先行接種が22日、長崎県内で始まった。初日は県内3病院の医療従事者264人が接種。各病院によると、深刻な副反応やトラブルはなかった。県内の先行接種の対象者は3病院の医師や看護師ら計約1200人。1回目を打った後、3週間空けて2回目を接種する。

 諫早市永昌東町の諫早総合病院では午後2時に始まり、約2時間で168人に接種した。26日までに約600人が1回目を打ち終える予定。最初に接種した長郷国彦院長は「インフルエンザワクチンよりも痛みはなかった」と振り返り、「一般の方は副反応が1番心配だと思う。(先行接種の)600人分の情報を伝え、安心して接種が広まっていくことを期待している」と話した。
 先行接種は同意を得た全国の医療従事者4万人を対象に17日にスタート。このうち2万人に毎日の健康状態を記録してもらう安全性調査を実施する。県内で先行接種を実施する医療機関は同病院のほか、長崎医療センター(大村市)と長崎労災病院(佐世保市)。
 県内では先行接種後、3月中旬からコロナ診療に関わる医師や看護師ら約5万9千人、4月以降に65歳以上の高齢者約44万人に接種する準備を進めている。その後はワクチンの供給量に応じ、高齢者施設の従事者や基礎疾患のある人、一般の人と対象を広げていく。
 ワクチンを受けるかどうかは個人の判断に委ねられる。接種は無料。接種方法は体育館などで実施する「集団接種」と、かかりつけ医らによる「個別接種」があり、自治体ごとに異なる。


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