【競泳】池江が激動の1年を回想「1番になるなんてずっと未来の話だと…」

激動の1年を振り返った池江璃花子

白血病からの完全復活を目指す競泳女子の池江璃花子(20=ルネサンス)が激動の1年間を振り返った。

池江は一昨年の2月に白血病が発覚し、約10か月間の入院を強いられた。昨年3月にプールでのトレーニングを再開すると、昨年8月に実戦復帰。21日の東京都オープン(東京辰巳国際水泳場)では、50メートルバタフライ決勝で25秒77をマークして復帰後初優勝を果たした。

26日には都内で練習を公開。その後の取材対応では「まだ1年前は泳いでいなかった。初めて泳いだときのことを思い出すと、すごく時間がかかると思っていた。1番になるなんて、ずっと未来の話だと思っていた。ここまで早くというか、1年足らずでここまで戻ってこれたっていうのは想定外だった」と胸の内を明かした。

泳ぎについては「この間の50のバタフライもそうですし、50の自由形もそうだが、試合でのタイムが速すぎて、病気の前の自分はもっといけたんじゃないかなという気持ちにもさせてくれるようないいレースができた」と手応えを口にし、今後は「別に日本記録を狙っているわけではなく、自分の限界突破を目標にやっていけたら」と決意を述べた。

ただ、池江はあくまで自然体を貫いている。4月には東京五輪の代表選考会を兼ねた日本選手権(東京アクアティクスセンター)が行われるが「今の自分の泳ぎだったり、ここまで戻ってきて結果を出し始めているところが見てほしい」と呼び掛けた。

期待が高まる中でも、マイペースで新たな道を走り続ける覚悟だ。

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