広島・大瀬良が復帰登板で3回無失点「やるべきことをしっかりやって開幕を迎えたい」

開幕投手を狙う大瀬良

開幕投手を狙う広島・大瀬良大地投手(29)が28日、日本ハムとの練習試合(名護)で右肘の手術後初めて実戦に登板した。病み上がりとは思えない安定感だった。直球、カーブ、スライダー、カットボールを駆使して初回を三者凡退に抑え好発進。2回に迎えた二死一、二塁のピンチでも動じることなく、宇佐美をカットボールで遊ゴロに打ち取り無失点を継続した。

二死から近藤にこの日唯一の四球を与えた3回も最後は西川を空振り三振に仕留める貫録の投球で3回4安打無失点。久々の真剣勝負を終えた右腕は「抑えにいきたいという闘争心がふつふつと湧いてきていい実戦勘を養うことができた」と振り返った。

課題だった直球も文句なしだ。昨年の離脱直前は直球が走らず変化球でかわす投球に終始し、結果を出すことができなかった。しかし、右肘が完治したことで真っ直ぐの威力も復活。この日も最速は147キロを計測し「真っ直ぐに関しては会沢さんからも『良い球が来ている』と言われている。真っ直ぐの質や強さは昨年より良いかなと手応えを感じている」とうなづいた。

キャンプ終盤の実戦で猛アピールに成功した。開幕投手について佐々岡監督は「近日中に発表します」としたが、実績トップの大瀬良の猛デモにより九里、森下との三つ巴の競争はさらに混沌としてきた。

「ここから先は監督さんが決めること。やるべきことをしっかりやって開幕を迎えたい」という大瀬良。昨年の悔しさを糧に今年は投手陣の柱としてフル回転するつもりだ。

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